行ってきました!プロの写真家とお茶のある風景を訪ねる 2010.3.7

プロの写真家とお茶のある風景を訪ねる 2010.3.7

 

日本一の茶どころ静岡で、お茶を知る旅、ふれる旅 第2弾は、「お茶」をカメラのファインダー越しに体感する、ちょっと実験的な試みでした。

しかし!恐れていた悪天候!!暗い空、雨に加えて強い風。写真撮影には最も不向きな1日になってしまいました。でもね…。

 

ナビゲーターはカメラマン

お茶の現場を巡るツアーですが、誘い役はフォトグラファーの渡邊繁夫さん。仕事ではビシッとカッコいい広告写真の撮影を手がけていますが、農家のおばあちゃんともすぐに仲良しになっちゃう得意ワザをお持ち。農家さんの日常など、ありのまま、飾らない農の風景が、渡邉さんのカメラに収まります。

「きれいな写真じゃなく、一瞬の空間を切り取った写真に心が動くよね」。一同、納得。

 

本山茶への熱き思い

静岡市葵区新間(しんま)は、山間部といっても“しょっくち”(静岡の方言で入口といった意味)。ところが駅から20分、国道を折れて数分行くと、そこは、ぐるりを茶畑に囲まれた、お茶の国に迷い込んだような雰囲気です。

園主の森山幸男さん曰く、「本山茶(ほんやまちゃ)を本山茶として残すためのつくり方をしなければ」。葉を大きく、茎を太くつくった茶樹が、骨太な森山さんの話を体現しています。

循環型社会の一員、牛。

 

NPO法人日本茶インストラクター協会の「静岡茶の魅力再発見事業」の会場、藁科生涯学習センターに寄り道。静岡茶2種類を無料で飲ませていただきました。

昼食は島田市菊川の「さんぽ茶屋」のお弁当。農家のお母さん運営の加工所数あれど、ここは本当においしい。淹れた地場の煎茶でつくるお茶ゼリーは逸品です。

 

茶園開拓の歴史を物語る橋

「越すに越されぬ大井川」に架かる蓬莱橋は、牧之原を開墾した徳川の幕臣たちが対岸の島田宿へ渡るため、また島田宿の人々が対岸へ開墾に出かけるため、架けられた生活の道。島田の茶産業を支えてきた橋なのです。

蓬莱橋を渡る頃には風雨がピークに!2、3人の傘はバンザイ状態です。お茶の歴史を踏みしめるどころではなく、急ぎ足で踏破。ほんの少し先人の苦労を体感した20分でした。

 

茶畑に武士の像出現!

蓬莱橋から林の中の散策道へ。ところどころの七福神を辿りながら、寿老人まで来ると!目の前に茶畑が現れます!「おお、これは圧巻だね」と、カメラを向ける参加者。

そこからは四方が茶畑、緑のじゅうたんが広がります。ピンッと突き出てみえる「中條景昭像」をめざし、牧之原開墾の祖が見守る茶園と大井川、島田の街を眺めました。

富士山、見たかった(^^;

  

 現役の美しさにパチリッ!

牧之原市の茶農家、向笠園では戦前の茶工場が今でも現役。中の茶製造機械も年季物がずらり。

形式は今のものと変わらないけれど、部分的に木が使われている揉捻機や火入れの機械。薄暗い工場の中でも、ほんのり温かみのある機械たちにみんなカメラを向けました。

 

 

お茶で一服、至福のとき

園主、向笠安行さん宅の離れ「喫茶去庵」で、向笠園自慢の品種茶をいただきました。冷え冷えした身体も一杯のお茶の力で徐々にほぐれ、車座の皆さんはお茶談議に花を咲かせておりました。

以前にお茶の斡旋さんだった方、ネットでお茶を販売している方、地元の放棄茶園を市民グループで管理している方、意外にお茶に関わりの深い参加者が揃い、向笠さんを囲んで話は尽きない様子。

屋外は冷たい雨でしたが、ツアー内には温かい交流の輪が広がりました。

 

役目を終えても、こんなふうに素敵に!

 

 

ご参加 11名 ありがとうございました!